リンパとは何?意味や役割を簡単にわかりやすく解説

リンパという言葉は聞いたことがあるものの、イマイチ理解していない方のために、今回はリンパとは何か、どんな役割があるのかについて解説してきます。

また、それに関連するリンパ管やリンパ節などについても合わせてご紹介してきます。

リンパは非常に奥が深いものですが、本記事では大まかに理解して頂くことを目的とし、別記事にて更に深堀りします。

リンパとその役割

まずはリンパに関わる言葉から学んでいきましょう。

リンパに関わる言葉として主に「リンパ液」「リンパ管」「リンパ節」「リンパ系」というものがあります。

リンパ液

リンパ(りんぱ、lymph)とは、体内の液体であり、血液とともに体液循環を構成する重要な成分です。

血液中の成分の一部が毛細血管から組織間液として漏れ出したものです。これをリンパ液と呼びます。(これをリンパと呼んでいます。)

このリンパは細胞の周りに存在し、細胞に栄養を供給し、老廃物を運び出す役割を果たします。

リンパは再循環することで、細胞の栄養供給や老廃物の排出を支援し、体内の水分バランスを維持するだけでなく、免疫細胞の働きにも重要な影響を与え、体内の異物や病原体に対する免疫応答を調節する役割を果たします。

リンパ管

リンパ管とは、その名の通りリンパ液が流れる管を指します。

血管は心臓を中心に輪を描くように体の中を循環しているのが特徴です。心臓から出た血管である「動脈」から枝分かれを繰り返しながら毛細血管となり、体の各所を回ります。

その後、「静脈」となって段々と集まりながら太くなり、また心臓へ戻ってくるという構図です。

一方リンパ管は輪になっておらず、「一方通行」になっているのが特徴です。

体の隅々で毛細リンパ管として始まりますが、そのスタート地点は閉じられていて、どの組織とも繋がっていないのが血管との違いとも言えます。

静脈よりも薄い一層の壁しかないですが、透過性が高いため、タンパク質や病原体など、通常の血管が通さないものを通します。

始まりは細く網目状の毛細リンパ管ですが、それらが集まって集合リンパ管となり、そして主幹リンパ管となるにつれて太くなっていきます。

リンパ節

リンパ液はリンパ管系に吸収され、リンパ管を通じて「リンパ節」と呼ばれる小さな器官に運ばれます。

簡単に言えば、リンパ節は毛細リンパ管から合流を繰り返した、合流地点とイメージしてください。

2ミリ程度の大きさで、そら豆のような形をしており、全身に300~600個あると言われています。

このリンパ節は、免疫細胞が存在し、異物や細菌などの侵入を防御するための免疫反応が行われる場所です。

リンパ節では、異物や細菌を認識し、これらに対する免疫応答を活性化させることで、体を守る役割を果たします。

例えば、感染症に対する免疫応答は、リンパ節で一部が始まることがあります。

リンパ節の位置

リンパ節の位置

上記イラストにあるように、リンパ節は身体のいろいろな箇所に存在しています。

今回は代表的なリンパ節とその位置をご紹介します。

頭部のリンパ節

髪の生え際、耳の後ろ側に後頭リンパ節があります。

耳付近のリンパ節

耳付近には、耳下リンパ節(耳介前リンパ節、耳介後リンパ節)と呼ばれる2つのリンパ節があります。

顔付近のリンパ節

お顔付近には顎(あご)の下の方に顎下リンパ節があります。

鎖骨付近のリンパ節

上半身の首の付け根の鎖骨付近には、鎖骨リンパ節があります。

脇付近のリンパ節

両脇には腋窩(えきか)リンパ節があります。

腕付近のリンパ節

腕の肘の部分には、肘の内側に肘部リンパ節があります。

お腹付近のリンパ節

お腹周りには腹部リンパ節があります。

足付近のリンパ節

足には、足の付け根(鼠径部)に鼠径リンパ節、膝の裏付近に膝窩(しっか)リンパ節があります。

リンパ節は主に上半身に多くあり、このリンパ節とその周辺をケアすることで体中に流れているリンパ液の流れをスムーズにしていき、老廃物の滞りや余った水分を回収していきます。

リンパケアをすることで、これら体内の不要物を体外へ出す手助けをすると共に、むくみを緩和していくというわけです。

また、連動して血行も促進するため、首や肩などのコリの緩和、冷えの緩和にも繋がります。

リンパ系

リンパ系とは、毛細リンパ管に取り込まれたリンパ液が、リンパ管を通じて全身をめぐり、最後に静脈に合流する一連の流れを指します。

リンパ系には以下のような主に4つの役割を持っています。

  1. 戻れなくなった水分を血液へ送り返す役割
  2. タンパク質や老廃物、ウイルスをろ過する役割
  3. 吸収した脂肪分を運ぶ役割
  4. 免疫反応

①戻れなくなった水分を血液へ送り返す役割

血管から出て戻れなかった組織液(水分)をリンパ管に集め、その後静脈まで運びます。

こうすることで体内の血液は大きく増減することを防ぎ、循環させています。

②タンパク質や老廃物、ウイルスをろ過する役割

リンパ節内の免疫細胞がタンパク質や老廃物、ウイルスに対して攻撃して倒し、最終的には綺麗なリンパ液となって静脈へ戻します。

体内の浄水路みたいなイメージです。

リンパの流れが悪いと老廃物や余分な水分が滞り、むくみの原因となったり、頭痛や肩こり、便秘や冷え、慢性疲労への繋がってしまいます。

③吸収した脂肪分を運ぶ役割

小腸で吸収された脂肪分は腸にあるリンパ管に取り込まれます。

その後、胸管を通って静脈へ運ばれます。小腸で吸収された脂肪分は乳糜(にゅうび)とも呼ばれているため、小腸の内壁にあるリンパ管はこのことから乳糜菅とも呼ばれています。

④免疫反応

免疫細胞の1つにリンパ球と呼ばれるものがあります。

T細胞とよぶ細胞性免疫を受け持つリンパ球の分化や増殖に関与する器官である胸腺という器官にて、外敵から体を守る役割を果たします。

過ごしやすい体には欠かせないリンパ

今回はリンパとは何か、そして関連するリンパ管、リンパ節、リンパ系について解説しましたがご理解できましたでしょうか?

本来ではあれば、より専門的な言葉も多く出てきますが、わかりやすくするために極力言葉を置き換えております。

raffineではコリやむくみ、眼精疲労をリンパケアを通じて、緩和を目指し、体本来の機能を呼び戻すことを目的としています。

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